修習生の就職活動にとって、まず第一に重要になるのが情報収集でしょう。
そもそも、修習生を採用する気があるかどうか、どういった事件を扱う事務所なのか、一日の平均労働時間は何時間か等々知りたい情報は尽きないものです。
これが大企業であれば、情報はネット上にあふれていますので、あとは適切な取捨選択ができれば問題ないでしょう。
これに対して、法律事務所の情報はネットのどこを探してもほとんどない(せいぜい住所や所属弁護士の数と名前くらい)ということも珍しくありません。
数多のライバルを蹴散らし、幸運にも内定を獲得できたは良いものの、いざ入所してみると、自分が想像していた事務所とは違う、という事態は後を絶ちません。
統計をとったことはありませんが、私の経験上、入所して6か月程度で事務所を辞める、というパターンがかなりの割合であるように思います。
そういった事態を避けるためにも、情報収集は重要です。
ネット上の情報は最低限確認する
法律事務所の情報はネットのどこを探してもほとんどない(せいぜい住所や所属弁護士の数と名前くらい)ということも珍しくない、と書いたところでなんなのですが、やはりネット上で情報が拾えないか試みるべきです。
求人情報
求人情報については、日弁連のひまわり求人・求職ナビが最も情報が集まっているでしょう。
私が就職活動をしていた当時は、たしか修習生向けの求人情報は90程度だったかと記憶していますが、今は160以上も求人情報がでていますね。
非常に有用ですね。
また、就職説明会に関しては、各弁護士会主催の就職説明会に参加したり、アットリーガルなどで調べると良いでしょう。
就職を希望する事務所の情報
・ググる
応募しようとしている事務所については、最低限、『事務所名』、『所属弁護士名』で検索をかけておきましょう。
事務所のホームページがあれば最低限確認しておくべきですし、人によっては、インタビュー記事が発見できることもあります。
・弁護士ドットコム
弁護士ドットコムで弁護士及び事務所の情報も検索しておくべきです。
登録されていれば、その弁護士の職務信条や力を入れている分野がわかることがあるでしょう。
ちなみに、土日祝日可→土日祝日も勤務しなきゃいけない可能性があるので、注意が必要ですね。
・弁護士列伝
弁護士ドットコムの弁護士列伝にインタビュー記事がのっていないかも確認しておくべきです。
かなり多くの弁護士のインタビュー記事がありますので、有用です。
・amazon
amazonで『事務所名』及び『所属弁護士名』で検索をかけておくと良いでしょう。
どういった書籍を出版しているかがわかれば、その事務所が力を入れている分野はわかります。さらに、可能であれば、書籍を購入して(または図書館で探して)はしがきくらいは読んでおくと良いでしょう。はしがきは、その弁護士の考え等が端的に表れていることが多いです。
・SNS(twitterやfacebook)
ホームページは持っていないが、SNSはやっている、という弁護士は意外に多いです。
実名でtwitterをやってらっしゃる先生は少ないですが、最低限、検索ぐらいはしておくべきでしょう。
こういったSNSでは、敷居が低い分、その弁護士の考え方がよくわかることが多いでしょう。
・判例データベース
判例データベースを何で活用するの、と思われるかもしれませんが、判例検索をかけると代理人の氏名がでてくることがあります。
その事務所が勝ち取った判例を読んでおいて、説明会や面接で質問すると好感をもたれることがあるかもしれません。
「先生が代理人を勤められた○○事件について~」と質問すれば、
「お、よく調べてるねぇ」という気持ちになることもあるでしょう。
ただし、敗訴判決にはふれないでおきましょう。
ネット上の情報については、こんなところです(ちなみに、私が就職活動をしていた当時に使ったのは、googleで検索するという方法だけでした。今思えば色々と方法があったものです)。
次回は、ネット以外の情報収集にふれていきます。
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