今回から2~3回ほど、面接の想定問答を記述していきます。
ただ、面接の場で何が受けが良い回答なのかは、面接官次第です。場合によっては、ここでふれたダメ回答に好感をもたれ、良回答には不快感をもたれるかもしれません。
ここでふれる問答についても参考程度にされてください。
Q:あなたが当事務所に入ったら、どのように貢献できますか?
よくある質問です。
それでは、回答例を検討してみましょう。
回答例1
「御事務所の売上増加に貢献できます。私には知人がたくさんいます。御事務所に入所させていただいたあかつきには、これまで築いてきた人脈を活かし、たくさんの案件を紹介できると思います。御事務所の顧問先を増やすことにも貢献できると思います」
解説
ダメ回答ですね。
修習生を採用しようとする事務所側のニーズを読み違えています。
これに対して、予想される切返しは、
「君に払う給料以上の売上見込みがあるってこと? じゃ、なんで独立しないの。そんなに売上見込みがたつなら、独立したら? それに、そんなに事件増やして、うちの事件もちゃんと処理できるの?」
となるでしょう。
募集者側は、修習生が客を連れてくることに期待してはいません。
募集する理由は様々ですが、たいていは、自分一人では忙しすぎるから募集しています。
お客さんがいなくて暇な事務所は、そもそも、修習生を採用しようと思わないでしょう。
回答例2
「事件処理で貢献できます。任せていただいた事務所事件に、一件一件まじめに取り組むことで、先生が一件一件の事件に携わらなければいけない時間を減らすことができると思います」
解説
無難な回答ですね。
修習生を採用しようとする事務所側のニーズにはしっかりこたえています。
修習生を採用したいボス弁としては、採用した弁護士に事件処理をまかせることで自分のプライベートの時間を増やしたい、という人が多いように思われます。
採用する側としては、事務所事件をしっかりやってくれるのかが最も心配なところですが、事務所事件をしっかりやります、とアピールできています。
ただ、これだけでは、さすがに没個性的です。
自己PRが足りないので、自分の長所なりを絡めると良いでしょう。
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