弁護士と顧問契約をしてみたが、思ってたのと全然違った。
こういう場合はどうすれば良いのでしょうか。
今回は、顧問弁護士に不満がある場合の対策について考えていきます。
顧問弁護士に不満を伝える
弁護士は、エスパーではありません。
自分の仕事のどのような点に不満があるのか、というのは、言われなければわかりません。
ストレートに不満を伝えるのが一番の改善策ですが、いかんせん、弁護士との関係悪化をおそれて、何も言えない、という企業が多いでしょう。それ自体は、やむを得ないことです。
不満の内容を分析する
そこで、不満の内容を分析して、直接、不満をぶつける以外の方法で改善が期待できないか検討していきましょう。
仕事が遅い
顧問弁護士の仕事が遅いと感じるのであれば、期限を切るのが有効でしょう。
「大変お手数をおかけしますが、社内での都合上、1週間以内にご回答をいただければ幸いです」程度であれば、弁護士も気を悪くはしないでしょう。
期限をきって質問をしたら、顧問弁護士から「期限を切るんじゃない」とか「こっちはあんたのとこの仕事だけしてるんじゃないんだよ」などと言われたら、改善の意思がないのでしょう。顧問契約の見直しを検討したほうが良いでしょう。
期限を守れないような場合にも、同様です。
ただし、あまりむちゃくちゃな期限の切り方はやめましょう。
弁護士が何を言っているかわからない
弁護士はよく法律用語を使います。
これに対して、顧問先の企業が、法律用語を熟知していることはまれです。
そのため、弁護士が法律用語満載の回答をしてきたら、何を言っているのかわからない、というのは当然です。
こういった場合には、グーグルでも使って検索するのも手ですが、それでは、意味を間違えてとらえてしまうおそれがありますし、弁護士が回答してきたら、いちいち、検索するのはかなりの手間です。
そこで、わからない単語があれば、率直に質問してみてはいかがでしょうか。
何度か質問を繰り返していけば、弁護士のほうも、できるだけ、法律の素人でもわかりやすいように改善してくれるでしょう。
質問に対して返ってきた回答も、まったく意味不明だったり、一向に改善がみられないようであれば、やはり、顧問契約の見直しを検討したほうが良いでしょう。
顧問料が高い
こればかりは、ストレートに弁護士にいうしかないでしょう。
「高い」と言って、単純に顧問料だけ下げる弁護士がどれだけいるかわかりませんので、「これこれというサービスは要りませんので、その分、価格を下げていただくことは可能でしょうか」とか、「社内で経費削減の声が非常に大きく、大変申し訳ありませんが、月の無料相談の時間を5時間から3時間に下げていただくかわりに、顧問料も下げていただくことは可能でしょうか」などときいてみるのも手です。
こういった提案に対しても、弁護士が見直しに応じないようであれば、やはり顧問契約の見直しを検討せざるを得ないでしょう。
こちらから問い合わせないと、仕事の報告をしてこない
この問題に対しては、進捗状況を随時たずねるしかないように思います。
頻繁に進捗状況を尋ねるだけで、この顧問先には、仕事の報告を随時してあげないといけない(しないと切られるかもしれない)、と思うでしょう。
これも、いっこうに改善されなければ、やはり、顧問契約の見直しを検討せざるを得ないでしょう。
顧問契約を切る前に、他の弁護士と比較してみては
いざ、顧問契約を切ってしまった後に、実は、その弁護士が優秀だった、その弁護士の仕事は普通だった、と気づいて後悔することもあるかもしれません。
そのため、顧問契約の見直しをする前に、他の弁護士と比較検討することも有効でしょう。
もちろん、最初から顧問契約をするのではありません(リスク承知の上でであれば、それでもかまわないでしょう)。
顧問弁護士の探し方(見つけ方)でも書いたように、相談や依頼を通して、その弁護士が自社の顧問弁護士としてふさわしいか、見極めてはいかがでしょうか。
同じ法律問題を、今の顧問弁護士と、外部の弁護士に投げてみるのも有効です。
弁護士によって、回答の仕方がいかに異なるかがよくわかるでしょう。
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