じゃっかん、物議をかもしそうな記事ではありますが、今回から顧問弁護士の選び方について書いていきます。
どの弁護士が良い弁護士かというと、主観の問題も関わってきます(この弁護士は信頼できる、この弁護士はすばらしい、と考えるのは主観ですからね)。
この記事は、仮に、私が顧問弁護士を選ぶとするとどうするか、という視点で書かれています。
当然ではありますが、私には顧問弁護士なんていません(必要ありませんからね)ので、その点を差し引いて閲覧ください。
基本は「うまい」「早い」「安い」
どういった方を顧問弁護士にすると良いか。
基本は吉野家さんの理念と同じです。
「うまい」
「早い」
「安い」
です。
最高のリーガルサービスを、短時間で、しかも、安く提供してくれる弁護士は顧問として最適でしょう。
弁護士と顧問契約を締結する際は、この点を重視されると良いでしょう。
「うまい」
牛丼屋さんで牛丼を食べたとします。
それが「うまい」かどうかは、主観的な判断です。
ある人には「うまい」と感じられても、またある人には「そんなにおいしくない」ということもあるでしょう。
これは、弁護士に仕事を依頼する際も同じです。
法務部を備えているような大企業と、中小企業とでは、「うまい」と感じるサービスに違いが生じるのです。
大企業に提供されるのと同じリーガルサービスを中小企業に提供しても、活かしきれないことがありますので、自分の会社の規模や法務体制に沿ったサービスを提供してくれる顧問弁護士を選択するべきでしょう。
「早い」
ビジネスは時間との戦いです。
ある企業と契約を結ぼうとしたとします。
リスクを避けるためには契約書のリーガルチェックが必要でしょうが、リーガルチェックに1ヶ月も2ヶ月もかけてはお話になりません(契約の規模にもよりますが)。
リーガルチェックをしている時間を無駄にするだけでなく、時間がかかりすぎることによって相手企業に不信感をもたれるのは避けなければなりません。
弁護士の仕事処理速度というのは、重要な指標になるでしょう。
「安い」
たとえば、100万円の利益が出る契約のために、弁護士費用を50万円もかけるべきではありません。
これに対して、1億円の利益が出る契約のためのリーガルチェックが50万円というのはリーズナブルです。
弁護士費用というのは、弁護士によって大きく変わりますが、自社の取引規模に沿った料金でのサービスを提供してくれる弁護士を選ぶべきです。
ただし、あまり安すぎるサービスもそれはそれで警戒すべきです。
弁護士も生きていかなくてはなりません。
「俺は大金持ちだから、顧問弁護士の仕事はボランティアでやってやるよ」という弁護士なんていないでしょう。仮にいたとしても、そんな人がちゃんとした仕事を提供してくれるのか怪しすぎて、私は依頼したくありません。
安さの裏に高さが潜んでいる可能性は警戒すべきです。
たとえば、顧問料が0円でも、何かを依頼するたびにタイムチャージで莫大な弁護士費用を請求されては割りにあいません。
そのため、弁護士費用は「安い」というよりも、「適正」な価格かを重視するべきでしょう。
もう一つのポイント
このほか、「相談しやすさ」、というのも顧問弁護士を選ぶ際のポイントになるでしょう。
顧問料は毎月かかります。
もとをとる、とまでやる必要はないでしょうが、顧問である以上、ある程度気軽に相談できる必要があります。
顧問弁護士をただの飾りにしておいては意味がありません。
顧問弁護士の大先生にこの程度の仕事を依頼しては失礼だ、となるようでは顧問契約をしている意味がありませんからね。
さて、顧問弁護士の選び方の基本はこの程度。
次回からはもう少し細かく解説していきます。
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