弁護士ブログ

顧問弁護士はちゃんと活用しよう(弁護士への相談しやすさ)

顧問料が無駄なお金になっていませんか?

 弁護士といざ顧問契約をしたら、それで安心、もう法的リスクなんて考えなくても良い、というものではありません。
 顧問弁護士は飾りではありません。
 契約はしてるけど、顧問弁護士に何も相談しない、となると、顧問弁護士を活用できている、とは言い難いでしょう。
 もちろん、相談以外にも顧問弁護士の活用ルートはあります。万が一、緊急の案件が舞い込んできたとき(たとえば保全事件)、迅速に対応してもらえるというメリットや顧問弁護士がいるという安心感は享受できているでしょう。

 しかし、弁護士の顧問業務の一つには、法的リスクのチェックがあります。
 紛争が起こって(法的な争いになって)、初めて、顧問弁護士にご登場いただくのではなく、そもそも、紛争が起こらないように(法的な争いにならないよう)チェックしてもらうのです。
 訴訟になって、仮に勝てたとしても、莫大な人的・時間的・経済的コストがかかるでしょう。争いになる、ということは、それ自体、大きな損失になり得るのです。
 そのため、そもそも、争いにならないように、事前に顧問弁護士に相談したり、リーガルチェックをしてもらうのです。
 ここに顧問弁護士の大きな価値があります。

弁護士へのアクセス方法

 弁護士に相談したい、と思ったときに、ちゃんと相談できているでしょうか。

 相談するごとにお金をとられるのであれば、お金を惜しんで相談を躊躇してしまうかもしれません。
 相談時間は月何時間まで、と限られているのであれば、他に重要な法律問題が発生するかもしれないので、貴重な相談時間をとっておこうと考えるかもしれません。
 顧問弁護士は日中事務所にいないのに、電話でしか相談できない、となると、弁護士に連絡できずに困ることもあるでしょう。
 さらに、弁護士に相談する際は、直接弁護士と面談しなくてはいけない、となると、相談するごとに日程調整が必要となり、時間のロスが生じるおそれがあります。

 弁護士と顧問契約をする際には、このような相談しやすさ、という観点も重要なのではないでしょうか。
 ちなみに、アウル東京法律事務所では、相談時間無制限で無料とした上で、相談方法は面談、電話、FAX、メールも可としていますが、これは、依頼者の企業が相談しやすいように、との考慮の上でのサービス提供です。

社内での相談体制の整備

 弁護士と顧問契約を締結したら、社内での相談体制も整備しておくことが重要です。
 どの役職の人に弁護士に相談する決裁権限があるのか、決裁を得るための手順は決めておいたほうがスムーズでしょう。
 たとえば、社長が直接弁護士に相談する方法しかとっていない、となると、果たして適時に適切なリーガルサービスを受けられているのか、いささか疑問があります(社長さんがいつも暇なら別段問題ないのですが、それはそれで、企業として果たして健全と言えるか疑問があります)。
 社長や部長など、役職付以外の人が弁護士に相談してはいけない、という法律はありません。
 自社の体制に沿って、迅速に弁護士を活用できるような相談体制もしっかり整備しておくことで、より、顧問弁護士を有効活用できるでしょう。

顧問弁護士にはどんなことをきけばよいの?

 弁護士に質問してはいけないことはありません(さすがに、「今日の朝食なに食べた?」というレベルの質問は遠慮したほうが良いでしょうが)。
 そもそも、何が法律問題で、何が法律問題ではないのか、はたまた、何が法律上重要で、何が重要でないか、ということは、専門家である弁護士でないと、なかなかわからないことです。
 そのため、法的に問題はないのか、ちょっとでも疑問に思ったら、弁護士に質問してまっても構わないでしょう。

 顧問弁護士を活用できている企業は、意外に少ないように思われます。
 高い顧問料に見合った仕事をしてもらえるよう、顧問弁護士はきちんと活用していきましょう。

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