自己破産のデメリットの解説。
今回は、保証人や勤務先への影響について解説していきます。
一部の借入先だけ選んで免除するということは許されない
破産をする際に、こことここは抜かして、ここだけ免除するということは許されません。
全ての借入先を裁判所に申告しなくてはいけません。
そして、税金のように、法律で免除されない、と規定されたものを抜かしては全ての借入れが免除の対象になります。
このように解説すると、ふーん、そんなの当たり前じゃん、と思われるかもしれません。
しかし、実際の破産の場面ではこのことがネックになることが往々にしてあります。
買掛金も免除される
商売をしている方は、掛けで商品を仕入れることが往々にしてあるでしょう(たとえば、代金を支払う前に商品だけ先にもらって、代金は後で支払う、といったような形です)。
このような買掛金も免除の対象になります。
すると、当然のことながら、掛けで仕入れを行っている仕入先に、破産をすることが知られてしまいます。
また、今後、仕入先に相手にされなくなり、仕入れができなくなる(=商売を続けられなくなる)可能性が高いです。
このように、自営業者が破産をすると、仕入先に影響が出ることにより自営業を継続できなくなる可能性が高いです。
勤務先からの借入れも申告しなくてはいけない
会社勤めの人が勤務先から借入れをしている場合には、この借入れについても申告しなくてはいけません。
そうすると、破産をすることが勤務先に知られてしまいます。
会社に損失を与えることに他なりませんので、会社に居づらくなるというデメリットが生じるでしょう。
保証人に影響がある
借入れに連帯保証人がついている場合もあるでしょう。そのような場合には、保証人にも影響します。
勘違いされている方がいるのですが、借入れをした本人が破産をしても、保証人の返済義務は免除されません。
債権者としては、当然、保証人に対して請求をします。
すると、
・保証人に、破産をすることが知られる
・保証人に、迷惑がかかる(保証人はお金を支払わなくてはいけませんので)
といったデメリットが生じます。
破産をすると、借入先によってはこのようなデメリットが生じます。
人によっては大きなデメリットといえるでしょう。
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