今回は、警備員が債務整理をする場合の選択肢について解説していきます。
破産をすると、資格制限がある
警備員は、警備業法14条で以下のように資格制限が設けられています。
1項:十八歳未満の者又は第三条第一号から第七号までのいずれかに該当する者は、警備員となってはならない。
2項:警備業者は、前項に規定する者を警備業務に従事させてはならない。
そして、警備業法3条1号には『破産者で復権を得ないもの』があげられています。
つまりは、警備員が破産手続開始決定を受けると、復権するまで警備員としての業務を行えないことになります。
警備会社としても、破産をして復権していない人を警備業務に従事させることはできないので、見逃すということはできないでしょう。
復権すれば警備員に復帰できる
ただ、ここで注意が必要なのは、復権さえすれば警備員に復帰できるということです。また、警備員以外の業務に就くことは禁止されていません。
そこで、会社と話をして、復権するまでの間、他の役職(経理等)に配置転換してもらったり、休職することができれば、破産による資格制限を最小限度に抑えることができるでしょう。
もっとも、こういった回避策をとれない場合には、転職するか以下の方法での債務整理を取らざるを得ないでしょう。
任意整理または民事再生
任意整理とは、弁護士が貸金業者と返済計画を交渉する方法です。たいていは、今から払う利息をカットして、元金だけ3年間~5年間の分割弁済で支払っていくことになるでしょう。
民事再生は、破産と似た法的な債務整理手続です。借金の一部を強制的にカットし、残りを3年間~5年間の分割弁済で支払っていく方法です。
いずれも破産の場合のような資格制限はありませんので、このような方法も検討していくと良いでしょう。
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