今回から、弁護士に依頼しようか迷ってる人が気になる、良い弁護士の選び方について解説していきます。
ただし、ここで注意していただきたいのは、私は弁護士として仕事をお受けする立場ではあるが、弁護士に何か依頼したことはないということです。
私は、弁護士に依頼するプロではありませんので、多少ずれているかもしれませんので、ご注意ください。
必ず勝てる弁護士はいない
弁護士に事件を依頼する人は、絶対に負けたくない、という人が多いでしょう。
絶対に負けたくないからこそ、腕の良い弁護士を探すのでしょうが、そもそも、どんな事件でも絶対に勝てる弁護士なんていません。
どんな優秀な弁護士でも負ける時は負けます。
小説やドラマに出てくるような、絶対に勝つ弁護士は存在しないことをまずは理解しておくべきです。
これを理解していないと、後になって後悔する可能性があります。
やたら強気な見解を伝える弁護士に注意
弁護士を探している時にありがちと思われるのが、なぜか、やたらと強気な見解を伝える弁護士を良い弁護士だと思ってしまうことです。
もちろん、根拠のある強気であれば問題ありません。
しかしながら、根拠のない強気は要注意といえます。
「私は裁判で負けたことがないから、今回も負けるはずがない」
などというのは、根拠0です。
強気なのであれば、具体的な事件に即して、どうしてそんなに強気になって良いのか、きちんと理由をきいておいたほうがよろしいでしょう。
引き際を誤らないように注意
根拠もなしに強気で訴訟を進めていってしまった場合に危ないのは、引き際を誤ってしまうことです。
訴訟はみずものです。
残念ながら、訴訟というのは、正しい側が勝つとは限りません。嘘をついている側が勝ってしまうこともあります。
訴訟というのは、証拠と主張をもって、裁判官を説得する作業であり、証拠がなければ、真実を言っている側も負けてしまうリスクがあるのです。
最初は勝てると思っていた訴訟も、相手の思わぬ隠し球で窮地に陥ることがあります。
そのようなときには、敗訴判決という形で完全敗北する前に、和解という形で負けを最小限に抑えておくことも必要です。
訴訟経過をきちんと分析せず、強気のまま進めていってしまった結果、敗訴判決をもらって驚くリスクがあります。
こんなときに、依頼した弁護士をせめても無駄です。
「こんな判決を書く裁判官がおかしい」
などと言って、ごまかされてしまうだけでしょう。
このように、和解をすることで、負けを最小限に抑えるという選択肢を失ってしまうおそれがありますので、根拠もないのに強気で訴訟を進めるのは危険といえます。
強気は慢心につながる
これはどちらかというと、私の仕事のスタイルなのですが、行き過ぎた強気は慢心につながると考えています。
慢心はミスにつながります。
こんな訴訟は勝ったも同然だと思っていると、致命的な見逃しをするおそれがあります。
このように、私は、訴訟をするにあたっては、臆病なくらいでちょうど良いと考えています。
強気な弁護士というのは、依頼者としては、非常に安心できます。
この弁護士に任せていれば問題ない、と安心できるでしょう。
しかしながら、勝てるものだと思い込んでしまって、または、強気が過ぎるゆえに慢心して、冷静な判断を失わないよう注意が必要です。
顧問弁護士の選び方
なお、上記の記事は、訴訟を弁護士に依頼する場合の解説記事です。
顧問弁護士の選び方については、以前に記事にしましたので、以下の記事をご参照ください。
・顧問弁護士の選び方(基本)
・弁護士と顧問契約をする際は、どういった仕事をしてほしいかを考えよう
・顧問弁護士の仕事が、本当に自社にあったものなのかを見極めよう
・弁護士と顧問契約をしたら、仕事の早さに注意しよう
・顧問料の相場はいくら?
・顧問弁護士はちゃんと活用しよう(弁護士への相談しやすさ)
・顧問弁護士のメリット・デメリット
・顧問弁護士の探し方(見つけ方)
・顧問弁護士に不満があるときにはどうすれば良いか
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