今回は、靴の磨き方について解説していきます。
靴はちゃんと磨かないとどんどんボロボロになっていきます。
しかし、安価な靴でもきちんと手入れをすればそれなりに見えます。
ここでは、私の靴磨きの方法について書いていきますが、この磨き方をしなくてはいけないわけではありません。
参考程度にされてください。
手入れをする前の靴の状態
2~3月くらい手入れしないで履きこんだので、けっこう汚れが目立ちますね。
1.靴紐をはずす
手入れをする前に靴紐ははずしましょう。
靴紐を外さないで手入れをすると、靴のクリームがひもについて大変なことになります。
2.ブラッシングする
ブラシを使って靴のホコリをはらいます。
ホコリやゴミがついたままでクリームを塗ると、靴の表面がボコボコになりますし、何より不衛生です。
きちんと手入れをしておけば、普段の手入れは、さっとホコリを払うくらいで大丈夫です。
ブラシは、通常、やわらかい馬毛のものとコシのある豚毛のものがありますが、私は馬毛を使っています。
馬毛は柔らかいので、靴を傷つけず、かつ、その柔軟性でホコリをきちんと払えます。
3.コバの部分もブラッシングする
靴のコバ部分もブラッシングします。
コバの部分はゴミが入り込みやすい箇所の上、普通のブラシではうまくゴミがとれません。
画像ではコバ用ブラシを使っていますが、歯ブラシ(使い終わったやつで十分です)で代用できます。
4.古いクリームを落とす
クリームを塗りこむ前に古いクリームを落とします。
写真は、サフィールのレノマットリムーバーです。
古いクリームを落とさないで塗りこむと、どんどん厚化粧になっていって、表面がボコボコになってしまいます。
5.靴に栄養を与える
革は生き物です。
色をぬるだけでなくて、栄養を与えてあげなくてはいけません。
画像は、コロニルのプレミアムディアマント(無色)です。栄養を与えるのに適しており、しかも、これを使うと独特の艶がますので、場合によってはこれだけで十分でしょう。
ちなみに、補色用のクリームでも栄養を与えられますので、この過程をとばしても問題ないでしょう。
塗る際には、古いアンダーシャツやTシャツを切ってつかってもよいでしょう。
私は指で塗りこんでいます。
6.クリームで補色をする
色つきのクリームで補色をします。
クリームには乳化性のものと油性のものがありますが、ここでは乳化性のものを使います(ちなみに、写真はサフィールノワールのクレム1925です。ツヤ感がきにいって愛用しています)。
写真は3種類のクリームが並んでいますが、全部使うわけではありません。
その靴の色に対応したクリームを使うだけで大丈夫です(今回は黒)。
塗りこむ際には、あまり大量にクリームを使わないほうが良いです。
少量をのばしながら、塗りこんでいきます。
ちなみに、私はこれも指で塗りこんでいます。
7.ブラシでクリームを浸透させる
補色用のクリームを塗ったら、次はブラシを使ってクリームを浸透させます。
ゴシゴシとマッサージするようにブラッシングをすることでクリームが靴に浸透していきます。
ここでは、豚毛のブラシを使っています。
豚毛はコシがあるので、ゴシゴシとブラッシングをするのに適しています。
ちなみに、靴が傷つくんじゃないかと不安だと思いますがご安心を。
6と7でちゃんとクリームを塗ってあるので、クリームが保護膜となって、靴に傷はつきません。
8.布で靴を磨く
ブラシでクリームを浸透させたら、最後に布で靴を磨きます。
写真はシューシャイン用のグローブを使っていますが、使い古したTシャツなどで十分です。
これで本体の手入れは終わりです。
9.靴のつま先をピカピカにする
靴のつま先をピカピカにしておくと、おしゃれに見られることがあります。
ツヤ出し用のシューポリッシュを使って輝かせると良いでしょう。
写真はKIWIのパレードワックスです。これを使うと、ピカピカになります。
シューポリッシュの使い方としては、
(1)指に靴磨き用の布をまく(古いTシャツ等でも大丈夫です)
(2)ポリッシュを多めにとって、靴のつま先部分に塗りこむ
(3)水を少量(水滴程度で大丈夫です)布に含ませ、さらに磨く。この際、水のつけすぎには注意してください。つけすぎると、ポリッシュがとれてしまいます。また、なでるようにして磨くようにすると良いでしょう。ゴシゴシやると、ポリッシュがとれてしまいます。
(2)~(3)を2~3回繰り返す
以上のようになります。
ちなみに、磨く部分は靴のつま先とカカト程度にしておきましょう。
靴全体を輝かせると、ダサく見られてしまいます。
また、この過程はけっこう時間がかかるので、場合によっては省略してしまっても良いでしょう。
10.最後にコバインキをつける
歩いていると、靴のコバも色落ちしたり削れてしまいますので、補色をすると良いでしょう。
11.完成品はこちら
以上を実施したものがこちらになります。
これを一晩放置して休ませたら靴紐を通して完成です。
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