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起業をする前に最低限知っておきたい破産の知識3~破産をしても残せる財産がある~

 今回は、自由財産について解説していきます。
 破産をすると、破産者が持っている財産は原則として処分されてしまいます

 会社の財産については、すべて処分されることになります。
 なぜなら、会社は破産をすることによって解散してしまうからです。

 これに対して、会社の代表者は、破産をしてそれで終わりではありません。
 破産後も生きていかなくてはいけません。
 そして、生きていくためにはお金が必要ですが、これについては、法が配慮しています。

破産をしても残せる財産

 残せるものは

本来的自由財産
自由財産拡張で認められた財産

となります。
 詳細については、該当記事をご参照ください。
 要点だけをざっくり説明すると、総額99万円までの財産であれば残せる可能性が高いです(より、確実性を求めるのであれば99万円を現金として所持)。

 ちなみに、会社がいくら財産を持っていようと、それを代表者のものにすることはできません。
 残せる可能性があるのは、あくまでも、破産手続開始決定時に破産者がもっている財産だけです。

破産費用に注意

 99万円を残せるとなると、99万円だけ残しておいて弁護士に破産を依頼すれば良いのか、と思われるかもしれませんが、それはちょっと違います。
 なぜなら、破産をするにはお金が必要だからです。
 しかも、会社の代表者の破産費用を会社持ちにすることはできません。
 代表者の破産費用は、あくまでも、代表者個人で支払う必要があります。

 そうすると、破産を弁護士に依頼する際に、99万円もっていても、そこから弁護士費用や予納金を差し引くと、数十万円程度しか残らないことになるでしょう。
 じゃあ、いくら残しておけば良いかといわれると、さすがにそれはケースバイケースと言わざるを得ないです。

 依頼する弁護士のスタンスによっても変わってきますが、代表者個人の資産としては200万円ほどあれば安心ではないでしょうか。

会社財産を流用しないように注意

 こういうふうに説明すると、破産をする直前に、会社の財産を代表者個人に移転させれば良いのか、と考える方もいるでしょう。
 しかし、それはやってはいけません。
 詳しい説明は省略しますが、そういうずるいことをやっても、無効とされてしまうでしょう(詐害行為否認もしくは無償行為否認)。

 この記事で注意を促しているのは、代表者個人の資産を会社に出資することです。
 会社が危なくなってくると、会社の代表者としては、個人資産を会社に出資して、会社を存続させようとするでしょう。
 個人資産の全てを会社に出資してしまうと、再起が難しくなってしまうと注意を促しているのです。

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