弁護士ブログ

修習地を決めるポイント~修習生の就職活動を中心に~

 今回は、修習地と就職活動にふれていきます。
 とはいっても、私も、修習は1回しか行ったことないし、修習生は1年しかやったことないのであまりわかりません。
 かなり不確かな情報も含まれていますし、そもそも、私の情報はだいぶ古くなっているので、ご注意ください。

修習地を決めるに当たってのポイント~就職活動~

 幸運にも、既に就職先が決まってる方は、とりあえず、自分が行ったことのない地域を希望されると良いでしょう。
 とくに少人数の地方がおすすめです。
 濃い人間関係を形成できます。
 
 しかし、残念ながら、この就職難のご時勢、就職先が決まってる人ばかりではありません。
 むしろ、就職先が決まってない人のほうが多数派です。
 やはり、どこで就職したいかということは、修習地を決めるに当たって重要な要素となるでしょう。

地方で就職したい場合

 希望される地域に行くしかありません。
 日弁連のひまわい求人・求職ナビで公募される先生も最近は多いですが、地方では、修習生を公募される先生は少数派です。
 地方の就職情報は、その地方の中でしか出回らないのが通常です。
 弁護士会(修習委員会)も、修習生の就職の後押しをしてくれたりしますが、目をかけてくれるのは、通常、その地域の修習生だけです。
 地方では、良い人がいたら採用したい、熱意に負けて採用してあげた、修習で見込みがあったから採用した、というパターンが多いので、他の地域の修習生では就職はなかなか難しいでしょう。
 ただ、注意が必要なのは、一昔前と違って、今では、地方でも就職したい、という人が大勢いるということです。
 修習地に配属されたら、とにかく、この地域で就職したいんだ、弁護士として貢献したいんだという気持ちを前面に出してアピールしていきましょう。
 中途半端に、本当は都会で就職したいけど、地方でもいいや、という人は、見抜かれてしまいますよ。

東京で就職したい場合

 関東を修習地にするのが有利です。
 遠く離れた地方に配属されるのは、想像以上に不利です。

 まず、弁護修習の配属先という観点からみていきましょう。
 修習先の先生から紹介されて就職先が決まったというパターンは、思いのほか多いです。
 地方の先生は地方の先生で独自のネットワークを築いていますが、やはり、東京の先生とのつながりはそれほど多くないのが一般的です。

 次に、交通面でのデメリット。
 これが非常に大きなポイントです。
 採用する側の気持ちになって考えてみましょう。

Point平日面接が多い

 法律事務所は、土日は休みが一般的です。
 休みの日にまで事務所に出ててきて仕事をしたいという人はそれほど多くありません。
 わざわざ、採用面接をするために、土日に事務所に出てくるかというと、億劫に感じられる先生が多いでしょう。
 平日の勤務時間が終わった後に、ついでに修習生の面接もする、という形ですませたい方が多いのではないでしょうか。

 しかしながら、修習は当然、平日に行われます。
 関東なら、修習が終わった後、たとえば6時や7時の面接にうかがうということは可能でしょう。
 それに対して、地方の修習生の場合、5時に修習が終わった後東京に向かっても、着くのは、9時、10時ということになることもあります。
 必然的に、修習を休まない限り、平日の面接にはうかがえません。

 採用する側の先生方も、平日に来れる人だけを面接することで何らかの不利益があるのであれば、土日面接も考えられるでしょう。
 しかしながら、東京の事務所には採用人数一人の募集に対して、100人、200人が応募してくる状態です。
 わざわざ土日に面接をしてあげなくても、十分、良い人材が集まってしまうのです。

 こういった平日面接のデメリットは、インハウスを目指す人にも及びます。
 企業では、採用面接は通常、平日のみです。

※ちなみに、うちの事務所は土日面接もやってるのでご安心を。

Point採用しなかったらかわいそう、という心理が働く

 地方からはるばる東京までいらっしゃっていただいても、採用できるとは限りません。
 そのため、高い交通費をかけてきてもらって、結果、不採用だとかわいそうだなぁ、と思われる先生もいらっしゃるでしょう。
 優秀で特徴があり、この人を採用したい、と思わせるような人材であれば別でしょうが、とりあえず話をきいてあげても良いか、という程度の人をわざわざ呼ぶのにはためらいを覚える先生が多いのではないでしょうか。

Pointせめて関東に

 このように、希望する就職地から遠く離れた地域に配属されてしまっては、デメリットが非常に大きいです。
 一都三県であれば、ほとんど問題ないでしょうし、関東であれば比較的デメリットを抑えることができるでしょう。
 それがダメなら、せめて新幹線一本で行ける地域が良いでしょう。
 交通費も考えなければいけませんしね。

Point和光にかけろ

 それでも、地方に配属されてしまった場合。
 まだあきらめてはいけません。
 応募は出し続けることが重要ですし、和光での集合修習での一発逆転もあり得ます。
 私は金沢修習だったのですが、金沢にいたころは面接にすらたどり着けないことが多かったのですが、和光に行って、住所が埼玉県に変わった途端、面接までいけることが多くなりました。
(そもそも、応募すらあまりしなかったという事情もありましたが)
 私は当初、都内の企業法務系法律事務所に勤めていたのですが、それも、和光に行ってから決まりました。

Point?参考情報

 修習地がどうやって決まっているのかはまったくわかりませんが、私の世代の時の参考情報を(きいた話しかないので不確かです)

・第一希望:東京で、東京修習に決まった人は、何か理由のある人ばかりだった
(たとえば、妻が東京にいる、持病の治療のため)
・第四希望あたりに東京を書いていたら、なぜか東京修習になった
・第一希望:東京、以下一任で大阪修習になった
・第一希望:東京で、第三希望まで関東を書き、第四希望に金沢を書いたら、金沢修習になった
・第一希望:金沢修習と書いたら、別の地域の配属になった

 この参考情報は、正直、不確か過ぎて参考にすらならない可能性が高いです。
 修習地の決め方は本当に謎です。

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