評価損を認めた判例の紹介(修理費の30%以上の評価損を認めた判例)~交通事故の被害者のために~
今回は、評価損を認めた判例のうち、修理費の30%以上を認めた裁判例を紹介していきます。 過去の判例は、保険会社や裁判所に評価損を認めさせるための武器になります。 「過去の裁判では、評価損は認められたでしょ。これと類似している本件でも、評価損は認められるはず」といえるからです。 なお、ここでご紹介するのはあくまでも評価損...
今回は、評価損を認めた判例のうち、修理費の30%以上を認めた裁判例を紹介していきます。 過去の判例は、保険会社や裁判所に評価損を認めさせるための武器になります。 「過去の裁判では、評価損は認められたでしょ。これと類似している本件でも、評価損は認められるはず」といえるからです。 なお、ここでご紹介するのはあくまでも評価損...
評価損の金額は修理費の30%程度と前回解説しました。 しかしながら、 (1)事故車を修理をしました。 (2)修理費は100万円でした。証拠として明細を提出します。 (3)評価損は30%です。とくに証拠はないけど、裁判例を見る限り、これくらいでしょ こういって、裁判所は評価損を認めてくれるかというと、そうはいきません。 裁...
評価損は立証が必要な項目です。 くわしくは次回解説しますが、査定をとるなどして立証することになります。 しかしながら、この評価損というのは算定が困難な項目の一つです。 査定どおりの金額で判決が出るということはあまり多くありません。 それでは、裁判所はどのように評価損を定めているのでしょうか。 修理費を基準にする裁判例...
今回は、評価損(格落ち)が認められる要件に関して考察していきます。 評価損はあらゆる場合に認められる(賠償してもらえる)損害ではありません。 評価損の明確な基準はない 残念ながら、初年度登録から何年以内なら評価損が認められる、といった明確かつ客観的な基準はありません。 基本的にはケースバイケースで判断するしかありません...
前回解説したように、評価損についてはそもそもこれが認められるかについて争いがあります。 裁判例の中には、「欠陥が認められない」とか「性能や外観の低下がない」といって評価損を否定するものもあります。 保険会社も、「修理によって自動車の機能はなんら欠陥がないほどに回復している」とか「外観も復元されている」などと主張し、評価損...
自動車(交通事故における被害車両)は、修理すれば完全に元通りというものではありません。 車の外観や機能に欠陥が生じることがあるでしょう。 また、こういった事故歴・修理歴があると、事故車(修理車)として扱われることになるので、価値が下がってしまうでしょう。 これを評価損・格落ちといいます。 評価損は、全損の場合には請求で...
交通事故の衝撃はすさまじいものです。 搭乗している自動車なども故障してしまうことがあるでしょう。 今回は、こういった物損の被害にあった場合の損害賠償の基本について解説していきます。 修理費が支払われる(原則) 事故にあった自動車は修理しなければいけません。 修理が相当と認められる場合には、修理費用が認められます。 全...
前回は、将来介護費がもらえる要件と金額について解説しました。 今回は、こういった将来の介護費用がいつまでもらえるのか、そしてもうら方式のメリット・デメリットについて解説していきます。 介護費用はいつまでもらえるの? こういった重篤な後遺症は、一生付き合っていくしかないのがほとんどです。 ですので、介護費用も一生かかって...
交通事故により、重篤な後遺症(後遺障害)が残ってしまうことがあります。 場合によっては、一生介護が必要な後遺症となる場合があります。 このような場合に、示談後の介護費用は支払ってもらえるのでしょうか。 以前、入院付添費や通院付添費について説明しましたが、これは示談前のものです。今回は、示談をした後にも介護が必要なケース...
以前、症状固定後の治療費の問題について解説しました。 これは、症状固定後、示談をするまでに支払った治療費を加害者に請求できるか、という問題でした。 今回は、『示談をした後』に必要な治療費を支払ってもらえるのかについて解説します。 示談をした後に治療費を請求しても認められないのが原則 交通事故治療は、時に長期に及びます。...