破産と離婚の関係2~慰謝料~
破産と離婚の関係に関する解説の第2回は、慰謝料について解説していきます。 離婚をすると当然に慰謝料がもらえるわけではありませんが、不貞行為や暴力などが原因で離婚に至った場合には慰謝料請求権が生じえます。 このような離婚と慰謝料の関係について解説していきます。 1.慰謝料を請求する側が破産をする場合 破産をすると、破産者...
破産と離婚の関係に関する解説の第2回は、慰謝料について解説していきます。 離婚をすると当然に慰謝料がもらえるわけではありませんが、不貞行為や暴力などが原因で離婚に至った場合には慰謝料請求権が生じえます。 このような離婚と慰謝料の関係について解説していきます。 1.慰謝料を請求する側が破産をする場合 破産をすると、破産者...
今回から、破産と離婚の関係について解説していきます。 第1回目は、財産分与についてです。 離婚をすると、それまで夫婦で形成してきた財産を分けることになります。 これを財産分与といいますが、破産をする直前の財産分与にはとくに注意が必要です。 不相当に過大な財産分与は危険 破産をすると、破産者が持っている財産は原則として...
破産をすると、たしかに借金は免除になります。 しかしながら、ありとあらゆる借金が免除になるわけではありません。 破産法は非免責債権(253条1項但書)というものを定めており、これらは仮に破産をしても免除されないので注意が必要です(このほか、財団債権や別除権、取戻権にも免責の効力は及びません)。 非免責債権の種類 非免責...
今回は、自由財産について解説していきます。 破産をすると、破産者が持っている財産は原則として処分されてしまいます。 会社の財産については、すべて処分されることになります。 なぜなら、会社は破産をすることによって解散してしまうからです。 これに対して、会社の代表者は、破産をしてそれで終わりではありません。 破産後も生...
今回は、代表者の破産費用について解説していきます。 前回は、破産をするにもお金がかかることを解説しました。 ただ、これは何も会社だけではありません。 会社が破産すると、経営者も破産せざるを得ない 会社とその経営者とは、あくまでも別の人格です。 したがって、法理論上は、会社が破産をしても、経営者は破産をしない、というこ...
会社を興す前から、失敗した場合の話をすることは縁起が悪いかもしれませんが、起業はノーリスクではありません。 リスクを内在している以上、そのリスクが顕在化してしまった場合のことも考慮しておくべきでしょう。 「破産? そんなもの、弁護士の仕事だろ。刀折れ、矢尽きた時点で弁護士に相談すれば十分だろ」 そう思われる方もいるでしょ...
交通事故の被害者が破産をする場合、注意が必要です。 というのも、どのような対応をするかで、手元に残せる財産が変わってくるからです。 破産手続開始決定『後』に交通事故にあった場合 この場合は、とくに注意点等はありません。 破産手続においては、 ・破産手続開始決定時に破産者が有していた財産 が持っていかれることになります。...
自己破産をされる方の中には、長期間、貸金業者と取引をされている方もいます。 中には、過払金が発生していて、お金を取り戻せる業者がいることもあります。 今回は、過払金と自由財産の関係について説明していきます。 過払金は自由財産拡張の対象になるか 過払金は、現金でも差押禁止財産でもありません。 そのため、本来的自由財産(...
前回までのまとめ 破産をすると、原則として、破産者が持っている財産はすべてとられてしまいます。 しかしながら、本当に全部持っていってしまうと、生活ができなくなってしまいます。 そこで、破産法は、99万円以下の現金と差押禁止財産は、破産をしても、破産者の手元に残すと定めています(破産法34条3項)。これを本来的自由財産とい...
今回は、東京地裁における自由財産の拡張基準について解説していきます。 ※経験に基づく情報も含まれていますので、ご注意ください。 基本は20万円基準 東京地裁では、現金は99万円まで維持できます(破産法34条3項1号)が、これに加えて20万円基準が採用されています。 簡単にいうと、以下にあげる財産のうち、20万円以下のもの...