破産をしても残しておける財産の解説2~自由財産拡張~
破産をしても残しておける財産の解説。 第2回の今回は、自由財産拡張というものについて解説していきます。 本来的自由財産だけだと不公平になることが 前回、本来的自由財産について解説しました。 破産法34条3項は、99万円以下の現金と差押禁止財産を保護してくれます。 しかしながら、現代日本において、現金を99万円も持って...
破産をしても残しておける財産の解説。 第2回の今回は、自由財産拡張というものについて解説していきます。 本来的自由財産だけだと不公平になることが 前回、本来的自由財産について解説しました。 破産法34条3項は、99万円以下の現金と差押禁止財産を保護してくれます。 しかしながら、現代日本において、現金を99万円も持って...
これまで、何度か、破産をすると原則として財産はとられてしまうこと、しかしながら、自由財産と言って、破産者の手元に残してもらえる財産もあることを解説してきました。 今回からは、この自由財産について簡単に解説していきます。 第1回目の今回は、本来的自由財産というものについて解説していきます。 破産者もお金がないと生活できない...
今回は、勘違いされている方が意外に多いテーマの解説です。 会社が破産をすると、たしかに、その会社は消滅します。 会社が消滅するんだったら、自分が負ってた義務も消えるよね、やったラッキーと思われる方もいます。 でも、そんなうまい話はそうそうないもんです。 会社が破産をすると、破産管財人が選任される 会社が裁判所に破産を...
前回までのまとめ ・ローンが残っている場合、所有権留保がされている →破産をすると、残ローンを弁済するために、自動車をひきあげられてしまう →ローンを完済してしまえば、自動車をひきあげる根拠がなくなる →そこで、第三者にローンを支払ってもらう(自分で返済するのは偏頗弁済なのでNG) ※これによって、ローンなしの自動車になります...
前回、ローンが残っていない自動車を維持する方法について解説しました。 ローンが残っていない自動車であれば、比較的容易に手元に残せますが、これに対して、ローンが残っている自動車を維持するには、ハードルをもう一つ超える必要があります。 破産をすると、ローン会社が自動車を持っていく 自動車ローンを組む際、あまり気にされる人はい...
破産をすると、破産者がもっている財産は、原則として全て破産管財人に処分されてしまいます。 自動車も財産ですので、当然、原則として維持することはできません。 しかしながら、とくに地方在住者にとっては、自動車は生活に欠かせないものである可能性もあります。 そこで、今回は、破産をしても自動車を維持する方法について検討・解説し...
破産をする際に見逃しがちな財産の解説第4回。 今回は、預貯金について解説していきます。 いやいや、預貯金は忘れないでしょという方もいますが、意外と忘れていらっしゃる方も多いです。 使ってない預金通帳も提出する必要あり 破産をする際には、通常、預金通帳のコピーを裁判所に提出しなければいけません(東京地裁だと直近2年分)。...
自己破産をする際に見逃しがちな財産の解説第3回。 今回は、親が支払っている生命保険について解説していきます。 破産者名義の保険は、原則処分対象になる 破産をすると、原則として、破産者が持っている財産は全てとられてしまいます。 傷病保険や生命保険は、掛け捨て型のものであれば問題ありませんが、積立型の保険も多いです。 積...
前回、退職金請求権は財産なので、破産をすると退職金相当額(通常は1/8)を積み立てる必要がある、と解説しました。 しかしながら、退職金だからと言ってすべてが積立の対象となるわけではありません。 破産法を見てみましょう 破産法34条3項では、『次に掲げる財産は、破産財団に属しない』と規定しています(破産財団の属しないという...
破産をする際に見逃しがちな財産の解説。 今回は、退職金について解説していきます。 未支給の退職金も財産として扱われます 退職金を受け取ってしまったら、退職金が財産である、ということは理解しやすいでしょう。 退職金は、通常、仕事を辞めないともらえません。 でも、退職金は、定年を迎えた日に突然ふって湧いてくるようなもので...